家に帰って…ケンジさんにメールした。


[キスしてたね。スッゴイキスしてた]


返信。

<大人だから。近くにいたんだ?>


私を見たような気がしたけど違ったのね。


[大人はあんなキスするんだね]


<彼とすれば?>


悔しい。ムカつく。許せないっ。彼とすれば?なにそれ。


大人のキスじゃなかったけど、あの時の優しいキス…唇の感触…忘れられない。
あなたしか知らなかった唇が…健太郎に奪われてしまったんだよっ


[ひどいよ。]


<どうして?彼の事好きじゃないの?キスしたくないの?>


[さっきキスされた。ケンジさんのキスが消えちゃった。]


涙が止まらない。悔しい。私だけが夢中で、バカみたいで。


健太郎が好きになれたら、とっくにそうしてるよ。


ケンジさんからの返信は止まった。


私は泣きながら眠った