『ケンジさん…』


『すげ…。長いキスだな。ヒュ〜っ』


ショックだった。


ケンジさん。私にしたキスとは全く違う…大人のキスだ。


目が離せなくて…。見たくないのに。


髪を撫でながら…キスして…。


『あれは舌をいれてるな…凄いな』


健太郎となんで、ケンジさんのキス見てんだろ。


私は健太郎の手を引いて歩きだした。


『帰ろうよ』


涙が出そうで、焦った。


初めて繋いだ健太郎の手をギュッと握り締めてた。


私達を追い越したケンジさんの車に…目をやった時、ケンジさんが私を見た気がした。


立ち止まった私に…健太郎がいきなりキスした。