なんだか…離れていくような寂しさを感じた。


もう…そっと耳に触れる事もないのかな。


精一杯の笑顔で彼女に話し掛けてる自分がおかしかった。


『たまにはメガネ、持ってきてよ。1日コンタクトしてるわけじゃないでしょ?』


『わかった…じゃ。ケンジさん、バイバイ。』


『あ、』


『なに?』


『今度来たときに…入学祝い、プレゼントするよ…』

自分から…彼女をつなぎ止めようとしたみたいで…


苦笑いした。

『うん…』


小さく頷いて、彼女は帰っていった。