家の前でクラクションがなって、カーテンこっそり開けたら、ケンジの車だった。


渋々外に出た。
車には近寄らなかった。


ケンジが降りてきて…私を抱き締めた


『いやいや。離してよ』

『離していいのか?』



『ダメ』

わあっと泣き出した私をぎゅーっと抱き締めてくれた

『苦しいっ。バカバカバカ』


『ごめんね。結婚してカナダにいくんだって、もう日本には戻らないからって抱きついてきたから、なんか、突き放せなくて』


『カナダに?』


『うん。』


『…でもダメっ。そんなこと言ってもダメッ』


『ごめんね。リコ』


『今からケンジのとこ行きたい…』


『いいよ…おいで』


仲直り…。たくさん抱き合った。