窓を開けたら、オジサンがケンジをグーでゴツゴツ叩いて


『もう泣かせてるのかっっ。バカたれがっ』


『オジサン…私ねケンジと離れたくないの…』


オジサンは頭かきながら、ケンジに袋を渡した。


『お前の好きな漬物、持ってけ。早く帰ってこいよ。リコちゃん、可愛そうに』

オジサンはスタスタと店に戻っていった。


くさっ…漬物の匂いっ


でもオジサンのお陰で涙が止まった。