彼が連れていってくれたのは


古い居酒屋?飲み屋?みたいな…


暖簾をくぐると、彼は私をカウンターに座らせて。自分も隣に座ったら。


奥から出てきたオジサンが、

『お。ケンジか。久しくきたな』


私をちらりとみて

『いらっしゃい』

ってお茶を出してくれた。
『俺もお茶。車だから。コロッケ揚げて』


『今日はなんだ?』
オジサンが私を見て、ケンジをじろじろ見て。


『私達の記念日なの』

私が答えてあげたら、ケンジむせてる。


『可愛い元気な嬢ちゃんだ。気に入ったよ』


オジサンは水戸黄門みたく笑った