まだ会場の入り口に突っ立っているアタシに気づきもしない男と付き合っている自分を恥たが、せっかくここまで来たんだし…と気持ちを励まし料理に手をつける事にした。


暫く料理を堪能して、ぼうっと辺りを見ていると雄也が言うところのお偉いさん方と言うのがどうゆう人達なのか検討がついた。色んな病院の院長だとか医師が難しい話をしながら時折、ゲラゲラと汚く笑う姿に、所詮医者も一人の人間なんだなと検討違いな事を思った。

暫くそんな風に人間観察をしていたがしだいに飽きて、まだ無我夢中に料理を頬張る彼に近づき「ねぇ、もう帰らない?」と言うと、我に返った様にアタシを見つめ「あぁ…そうだな…その前に一応上司にまた何か言われたら困るし適当にそこらのお偉いさんに挨拶だけしてくるよー」っと、持っていた皿をウェイターに渡し「ちょっとだけ待ってて」と会場の人ごみの中に紛れていった。


それを確認したアタシは、暫くは待つことになるだろうと思い会場の入り口で彼を待つことにした。