そして当日、雄也とここらで有名なホテルのロビーで待ち合わせをしパーティーがあるという階に向かった。

「うわっ、思ってたよりけっこう大きいパーティーなんだね」と横で感心したように会場を眺めるアタシを尻目に「そんな事よりステーキ食おうぜ。この日の為に今日は何も食ってないんだ」っと無邪気に笑い、ステーキが置いてある場所に我先にと彼が向かった。

そして無我夢中という感じで肉を頬張る姿を見てなんだか無性に別れたくなった。

雄也とは付き合って2年になるが少なくともアタシは、雄也に対してトキメキだなんてものは既にもう無い。
2年一緒にいるんだからこれからも一緒にいるんだろうと彼は思っているのかもしれないがアタシは、そんな事全く考えていない。

いい人がいればいつでものりかえる気でいる。
実際、女友達と飲みに行くと嘘をついて目ぼしい男達と適度に遊んではいたが、空気の様に感じている雄也と付き合っているほうがまだマシだとこの2年間は別れようだとは思わなかった。

しかし、こうゆうたまに見せる意地汚い所や、会社でペコペコ頭を下げているであろう彼を思うと無性に別れたくなるのだ。