たいてい夢を見た後は頭が痛い。
よく眠れていないのだろう。

晩御飯の支度にとりかかった。
今日は幸平の好きなメニューの1つのグラタンで、沙雪は幸平との出会った頃を思い出した。

付き合い始めた頃はよくごはんを作って食べさせた。
その中でもグラタンを作ると幸平はすごく喜んで平らげてくれたのだ。

あの頃幸平は1人暮らしのせいか、簡単なものは作ってもグラタンや酢豚に肉じゃがなどは作れずに外で食べていた。

そのせいか、デートをしても大半は沙雪が料理をしたものを好んで食べていたのだ。

その頃は喜んで料理をしていたものだが、今になってはそんなに料理は楽しくない。
むしろ苦痛になっていった。