洗ったばかりのシーツがひどく汚いもののように思えた。

こんな夜が月に何度あるだろう。

沙雪は天井を見上げて思った。
幸平の肩ごしに見る天井も、どことなく私たちをあざ笑っているように、ただそこにある。

もうすぐシャワーを浴びて幸平が戻ってくる。
何食わぬ顔をして、まるで当たり前のようにこのベッドへ潜り込んでくる。

その前に沙雪は気になっていた幸平の財布を確かめたかった。