AM4:32



目を覚ますと嫌な感じがした。

まただ。


怒りはなくとも呆れてしまう。

そっと自分の手を尻の下に持ってくる。ヒヤッとした感覚と共に、張り付くパジャマの感覚が気持ちが悪く、早く着替えをしたい衝動にかられる。

しかしこれから1時間もの間、張り付いたパジャマの感覚と冷たさを我慢しながら眠ったフリをしなければならないのだ。

これでは睡眠不足になってしまいそうである。


AM4:50


やっと隣で寝ていた夫の幸平が起き出した。
まず夫はシャワーを浴びに風呂場へ行き、その後簡単な食事をしてキッチリAM5:30に家をでるのだ。
玄関のオートロックのガチャリという音がして、ようやく自分も着替えられる。
体中をかきむしりたい。

シャワーを浴びながらいつもつい強めに体を洗ってしまう。
嫌悪感。

他になんと言って表せば良いのだろうか。

幸平は今年31歳になり、結婚生活も3年が過ぎた。

しかし、未だに幸平と結婚した事自体が人生で一番間違えた選択でしかなかったのだ。