「紫乃?ちゃん?子供?って・・・僕と?けけけ結婚?!」

「葵先生?顔、真っ赤だよ?大丈夫?」


大丈夫な訳ないだろ?

思わず僕は、今すぐにエンゲージリングを買いに、走り出したい気持ちになっている自分に気が付く。

君の左手の薬指のサイズは?

どんなデザインのリングが欲しい?

あ!それよりも、プロポーズの言葉の方が先か。

言いたいことや、聞きたいことが、山のように湧き出て止まらない。

だから僕は、深呼吸をすると目の前の君の瞳をじっと見つめた。