だって君が、碧とホテルに来たということは、君は碧を好きなのかもしれないのだから。


「福田さん?部屋の中に碧はいない?」

「はい。碧はもう帰りました。」


帰った?何でだ?

ホテルに女の子をひとり残して帰るなんて、碧は何を考えているんだ?

訳がわからない僕は、一度大きく深呼吸をして自分を落ち着かせる。

そして目の前にいる君を、もう一度改めて見つめた。

ああ。良かったよ。

このままテンパっていたら君が。

パンダになっていることを、忘れるところだった。