『小梅…………
俺から離れんな………』


わたしは朔の胸の中で
小さく頷いた。


わたしは
見知らぬ“朔”という男に
恋をした。


凜太郎が言ってた通り
朔は心も手も、
なにもかも暖かい人だった。


凜太郎。
わたしはまだ
そっちに行けない。


でも行くときは
朔と一緒に行くね。