「あたし、幸せなんですよ〜」

帰り際に1年が言った。

「へ〜あんた名前なんなんだよ」

あたしは胸倉を掴んで静かに言った。

「ご…後藤水稀」

「ははは…偉い目になるねぇ」

楽しみ とあたしは付け足して自転車に

乗った。

でも、翌日から和広は

会っても目を合わせようとはしないし、

しゃべりかけても無視をするようになった。

ある日。

「なぁ…李華しばらく距離を置こうか」

「それって別れる、みたいな?ははは」

「うん…まあな」

「いいよ〜別れたって」

あたしはフラれてフった。

意味の無かったこの関係。

お互い好き同士ではなかった。