生きなければいけない。




殺されかけて、オヤジが自殺して、それでも俺は、生きている。


生きる意味とか、そんなことは別にどうでも良いのだけれど、死にたくない以上、生きなければいけない。
そのために、この社会で生きられるよう、人や、社会や、自分と、付き合っていけるような、それに耐えられるような自分にならなければいけない。

ただ単に仕事の仕方や、社会の仕組みを知るよりも、文学を通じて人とのかかわり方を知るほうが俺にとって必要なのではないかと思った。




それに、いい加減友だちのいない生活にはうんざりしていたのだ。



生来、俺は明るい人間だった。
小学生のころは、大人のこぶしよりも大きなカエルを捕まえる事が人生最大の目標だったし、中学生のころは、誰よりも早くドリブルをすることが自分の存在理由だった。