アスミは続ける。

「じゃあ、どうして先生が先生が怪我してるの?何で床が血まみれなの?」

「あ…ぁあ…!」

サキが小さく唸る。

「どうして、人にナイフを突き付けてるの?」

「うぅ…ぅ…ぁあ…。」
「答えてよ!!」

アスミが声を上げる。

「ヒカイ!!それ以上シナモリを刺激するな!!危ない!!」

アスミは聞いちゃいない。ただなんとも言えぬ表情でサキを見つめている。するとついにサキが声を上げた。

「うう…あ…ぁぁあぁああぁあああぁあぁ!!しにたいぃぃいぃいぃ!!しにたいよぉぉぉお!!」

そう叫びながら腕にナイフを何度も切りつける。周りも泣き叫び、混乱状態。失神する者まででるしまつ。先生も腰を抜かして動けない。

「ハァ…ハァ…ハァ…あ…アスミ…も…ハァ…一緒にしのうよ…だって…ハァ…私たち…親友…でしょ?」

ふらりと立ち上がり、サキはアスミにナイフを向けて構えた。
だが、アスミは恐れなかった。

「…か。」

「おはよーございまーす!!」

アスミは何かをいいかけたが別の声に遮られた。気付けばサキのナイフは床に転がっていた。