私の小さい頃の夢は、幸せになる事だった。
親の喧嘩を見ながら、その夢を叶えたいと思った。
でも、叶わなかったんだ。
両親は、離婚を決めた。
想像は、していたものの、小さかった私には、ショックが大きかった。
「梓衣那は、私の子よ!!!」
「俺の子でもある!!!!!」
いつも、両親は子供を取り合っていた。
2歳上の姉の、亜也那は母親についていくと決めていた。
でも結局、私も母親に、引き取られたのだ。
それから、母子家庭の中、生活をした。しばらくして、
だんだんとお金がなくなり、母は、仕事を始めた。
仕事といっても、夜の仕事だ。いつもいつも、酒によって帰ってきては、仕事場での愚痴ばかり。ひどい日は、私や姉に、物を当ててくる。
私が、中学2年生の時、母は再婚した。
仕事場で、出会ったそうだ。
それから、ずっとずっと男に夢中だった母に、姉は怒り、
姉は、どんどん悪い道に染まっていった。毎日のように、男を連れ込み、
いけないことを沢山していた。それから、どんどん家の中はめちゃくちゃになり、家族が崩壊していった。
その時だろうか、夢は叶わないと確信したのは。
その時から、私は、笑うことも、泣くこともやめた。