そっと近づき、息の荒い佐野くんにタオルを差し出す。
「…おぉ、サンキュ」
「うん」
私が使ってたキャラクターものだけど、佐野くんは使ってくれた。
正直、洗いたくないかも。
………変態かっ!!
ブルブル顔を振ってると、佐野くんが不思議そうにしてた。
「…どうした?」
「あ、えっと」
コレ、と控えめにチョコを渡した。
「………」
「………」
沈黙が痛い。
どうしたんだろうと佐野くんを伺い見る。
不思議から困惑した顔になってる佐野くん。
「あっ、私たち今日から部活開始だしよろしくお願いします的な意味で作ったの。もちろん、サッカー部の皆にも作ってるし、佐野くんだけ居なくて相田先輩にここだって聞いて…」
焦ってマシンガンみたいに言い訳を言ってしまった。
佐野くんビックリしてるし。