「もぉ、すっごく恥ずかしかったんだから」

「すまそ」

「何それ」


今はホームが終わった休み時間。

亜実子を責めても変な謝り方をするだけで埒があかない。


「いいもん。亜実子にはあげないから」

「∑何を!??」

「はい、翔子」

「あら、ありがとう」


今朝ラッピングしたばかりのチョコを渡した。

ふんわり綺麗に笑う翔子は、何度も言ってるけどホンット美人だなって思う。


「ずぅるぅいぃ」

声がする方を見ると亜実子がキラキラした瞳で見ていた。