「はぁ。分かったわよ」

ため息でさえ美しい翔子がやっと折れた。
結構時間かかったぞ。

ちらっと時計を見るともうお昼休みも終わりかけだった。


「そろそろ机元に戻すわよ」

「はーい」

翔子先生って亜実子と笑いながら言う。
少し呆れたように、早くしなさいって怒るの。

でもこれが私たちの毎日。
すっごい楽しいかな。

笑いながら机を元に戻し終えて、ふと前を見ると誰かいる気配。

「白鳥、ちょっといいか?」

「はぇ!?」


佐野君だった。