目の前には、帝の顔。

しかも、かなりの至近距離。

見つめ合う体勢の、あたしと帝。

何か…恥ずかしいな…。

あんまり見つめられると、ちょっと照れる。

「もうダメかも…」

帝がそんなことを呟いた。

「だ…ダメって……?」

一体何が?

そう言おうとしたら、
「――んっ…」

唇をふさがれた。

ふさがれた唇の味は、チョコの味だった。

それだけでもう、頭がクラクラする。