はあ…。

気の重いお昼休みを終え、ようやく授業。

この授業はミサもエリもとっていなくて、あたし1人。

1人って、いろんな意味で落ち着くから好きだ。

先生の話そっちのけでホッと一息。

「…い。

おい」

「ふえっ?」

目の前には、プリント片手にあたしを見る鶴谷くん。

鶴谷公平(ツルヤコウヘイ)くんは、あたしの同級生。

同じ授業だからと言うことで仲良くなった、あたしの唯一の男友達。

「何してん?」

「…あ、ああ」

あたしはプリントを受け取ると、後ろに回した。