「やった!僕が一番!」

扉を開けて、始めに家に入ったのはショウです。
息を切らして、汗をながしています。
続いてお父さんが、青と緑の傘を持って、家に入りました。

「ショウ、速くなったなぁ」
「今度学校で運動会あるんだ!お父さんとお母さんに、僕が一番になるのを見てもらうの!」
「……そうか!頑張れよ!お母さんもきっと今日応援していたさ」
「うん。お母さんに運動会の事、伝えたかったから、あそこに行ったんだよ」

お父さんはびっくりして、ショウの頭を撫でます。

「なんだ、そうだったのか、だからお母さんは『わかったよ』って事で、虹を作ったんじゃないのかな?」
「えへへ…そうかな?」
「あぁ」

すると、ショウは、クシュンっとくしゃみをしました。

「そうだ、お風呂に入ろうか、足もクタクタだし、雨のせいでジトジトだもんな」
「うん」

それから、ショウとお父さんは、仲良くお風呂に入りました。