「ありがとう。俺の名前はショウ。君は?」

「不思議な人ね。自分の命を奪おうとする相手の名前を聞くなんて」

「いいからっ!」

「……ハルカ」


“ハルカか”と確認するように言えば、ショウは優しく笑った。

本当に不思議な人だと思う。

こうして最後の1人との変な関係が始まる。





それは真っ赤に染まったもみじが散り出した秋の事だった。