「俺さ、とにかく上手におどりたかったんだ。…でも全然ダメでさ。ダンスのスクールでもいつもダメ出しばかり。ダンスのスクールの選抜メンバーにもえらばれない。…オーディションだっていつも最後でダメなんだ。」


…そうだったんだ。
悠基くん、凄く上手いのに…もっと上手いひと沢山いるんだろうな。



「正直やけくそ。ある日、またスクール内のオーディションに落ちてさ、もうショックで…練習だって人一倍したつもりだった。でもダメで。イライラしてさ、近くだから、ここの海。ここで大声だしてたら、まわりに人がいなかったことに気がついたんだ。」



「…それで?」