「まあ、これくらいが今の天皇家とその周辺といったところかな。補足はまだまだあるんだけれど、蘭花ちゃんがそろそろ覚えきれなさそうだしね」


「……お察しいただけて嬉しいです」



 そう。

 もう、これ以上は頭の中に入らない。

 容量オーバーでパンクしてしまう!



 それを察してくれた堤巳兄様は、クスッと笑った。

 今のは、嫌味ではない笑い方。

 たぶん面白がっているだけ。

 今日一日で、堤巳兄様についてはかなりわかるようになってしまった。

 嬉しいのか悲しいのか、その判断は非常に難しい。



「そう、じゃあ後は質問形式で行こうか」


「まだやるんですか?」


「明日は来れないからね。明日の分を、ギリギリまで詰め込んでもらうからね」



 ……さすがはスパルタ兄様。

 あなたの笑顔が恐ろしくてたまりません。



 けど、質問形式なら……。

 聞きたかったことは、少しある。



「とねり、って何ですか?」