「こっち」


デパートに入ると、どこへ連れて行かれるかと思えばパワーストーンが売っているお店だった。


「ここ? 何かほしいものでもあるの?」
「いや」
「じゃあ、何できたの?」


隼人が私の様子を見てため息をつく。


「おまえ、今日誕生日だろ?」
「え、そうだっけ?」
「そうだって」


と、いわれて日付を確認すると確かに私の誕生日であった。


「で?」
「プレゼント、この店で頼んであるんだ」
「は、はぁ…って、えっ? プレゼントくれるの?!」


今まで一度ももらったことないのに……。


「じゃ、ちょっと待ってろよ」


そう言って店にはいっていった。