「で、でも……」
そう言っても、荒い息しか聞こえてこなくなった。
え、このまま…どうしろと?
完全に、圭太の上に乗っかる状態で倒れてる。
この状態では何もできない。
「ねぇ、はなして?」
圭太は首を軽く横に振った。
なんなの?!
圭太って何気に我が儘なの?!
はじめと、ぜんぜん印象が違うんだけど!!
あんなに、怖そうにしてた人が…
今はこんなに苦しそうにしてて…
なんか、甘えてる(?)っぽいし……
訳わかんない!
私はそう思いながら、そっと圭太の顔をのぞいてみる。
といっても、捕まれている以上その体制からみるって状態なわけだけど。
なんか、エロい…………(?)
いや違う、色っぽい?
あれ、一緒かな?
って、苦しそうにしてる人にそんなこと思ってちゃダメだ、私!!
で、でも…やっぱり、色っぽい。
それ以外に言い表しようがないきがする。
その時、私の視線に気づいたのか圭太がうっすら目を開けた。
そして、みた。
目が…赤い……!
確か普段は茶色っぽい感じの色してたはず……。