「なに、これ……?」
私の声は震えていた。
でも、仕方ないよね…?
突然、目の前にあったかもしれない道を、一瞬にして閉ざされてしまったのだから。
「姫、残念でしたね。もう、時間切れのようです」
そう言って、手を鳴らした。
すると、私が入っているは宙にうき、男の後ろをついて行った。
「どこへいくの?」
「輸送用の飛行機につれていくんですよ?」
そんなっ…
もう?
もうなの?
まだ、行きたくない…
何もしてないのに……
もう、連れていかれてしまうなんて、そんなのいや、だよ……?
「まだ…行きたくない」
「そうは、いきませんよ…?」
「どうして、勝手に…」
「勝手? 勝手に抜け出されたのは姫の方ですよ?」
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どうゆうこと?
私は今の言葉の意味を理解することはできなかった。
「というより、姫だけじゃないですけどね。まぁ、仕方なかったんじゃないかな?」
どんどん、混乱していく頭。
そして、飛行機の元へとたどり着いてしまったらしい。
「そっか…もぉ、終わりね」
そう言って私は、逃げ出すことを考えるのをやめた。