ダメだよ~!
これ以上一緒にいたら、私おかしくなっちゃうよ?
このまんまじゃ、溶けちゃうかもよ?


私はそんな事を思いながらボーッと立っていた。
その時、


「お姫様はっけーん☆」


聞いた事のない声がした。


「だれ?」


私達は身構える。


「そんな、怖い顔しないでよ」


後ろ!!


私は気づいた時には腕の中。


「はなして!!」
「ごめね、それはできないんだなー!」
「なんでよ?!」
「お姫様、舞華様を連れってこいっていう命令がでちゃいましたら♪」


香水の匂いがプンプンする、男の手の中で私の頭の中はボーッとしてきていた。


「舞華!」


隼人が叫ぶ声がする。


ダメ……
もぉ、ダメ…………


私はそこで意識を手放した。