ドンっ!!

と、突然机の上に置かれたのはかなり重そうな紙袋。


「は? 宿題!?」


引きつる顔を親友の梓に向け、紙袋の中を覗き込んだ。


紙袋の中に入っていたのは、大量の少女マンガ。


「『悪魔に夢CHU』!?
なに? このふざけたタイトル」


私は、少女マンガには全く興味がない。

どちらかというと、少年マンガの方が好き。


「ふざけたタイトル?
そんなこと言ってられるのも今のうちだけだからね。
今の発言、それを読んで2秒で後悔するんだから」


「は?
それだったら、読んでしまったことに2秒で後悔するかも」


一度掴んだマンガを捨てるように紙袋に戻すと、梓は血相を変えて紙袋に顔を突っ込んだ。


「ちょっと、サラ!!
なんてことしてくれるの!? あたしの宝物なのに!!」


「あー、ごめんごめん。
果てしなく興味がなくて、つい」


「つい。 じゃないよー!!
サラも、ちょっとはこーゆーの読んで恋愛について勉強した方がいいよ!!」