「サラ様は、“恋愛”というものにあまり興味をお持ちではないでしょう?」


「……はぁ。
よくご存じですね」


確かに、私は“誰が誰を好き”だとか、“どんな男が理想か”だとか。

いつも梓が目を輝かせて話している事には、全く興味がない。


「でも、どうしてそれで合格なんですか?」


シキの表情が、一瞬沈んだ。


「今まで、多くの人間の女性がルカ様の教育係としてこちらに来られました。
しかし……すぐに人間界へ帰されてしまったのです」


「なぜ?」


「ルカ様に、魂を売ってしまわれたからです」


「はい?」



魂を売った?