シキが館のドアを開けた瞬間、ズラッと両端に並んだ人々。
多くの執事やメイドが、跪いて頭を下げていた。
な、なにっ!?
どんだけ人数いるんだよ!!
なに跪いちゃってんの!?
ってか
どうしてシキもこの人達も私の名前知ってんのよ!!
「サラ様? どうされたのです?」
この光景にただ呆然と立ち尽くす私を、シキが振り返った。
「どうぞ、こちらです」
シキに案内され、ある部屋の前で立ち止まった。
この部屋も、半端ない広さだ。
部屋に置かれている壺や絵など、どれも高級そうなものばかり。
「サラ様、どうぞこちらにお掛け下さい」
私は部屋をキョロキョロ見ながら、フワフワのソファーに腰掛けた。