「でねー…」




つきひは流れて2日後。


いっちゃんと現在ランチをしている。


あの日すぐにメールしたら、ちょうど仕事が休みらしく(まさに奇跡)予定がないから会うことにしたのだ。



ここは個室だし、ランチもおいしい。
値段もお手頃だし、なんたっておしゃれ。


ちなみにここはこの前番組で共演した、女優さんに教えてもらった。


「最近どう?
2人ともうまくいってる?」


トマトを口に運びながら何気なく聞く。


「ん~、なんか…
最近分かんない」


「えっ!?」


意外な答えに驚いて口に運んでいたトマトを思わず落としてしまった。


私が予想してた答えと全然違う!

予想してた答えは、「らぶらぶすぎて困ってるわ」とかちょっとおちゃらけた回答をするかと思っていた。



「なんか・・・
よく分かんない」



もう一度同じ言葉をくりかえすいっちゃん。


「えっ…
なにかあったの?」


「ん~…
なんかさ、今までと態度が違うっていうか…
ん~、優しくなったの、急に。」


「えっ?
いいじゃん、優しくなったなら…」



う~ん・・・
という雰囲気で口をへの字いまげるいっちゃん。


「う~ん・・・、
今まで喧嘩とかも普通にしてたんだけど
あたしが何か言うと今までは反論してきてたんだけど
最近は、すぐ謝ったり…、
ん~、気を遣われてる感じがする…
なんか、へこへこされてる感じに近い」


「それが急に?」


「うん・・・
あたしとしてはへこへこされるのはいやだし。
もしかしたら浮気してばれないようにそういう風にしてるんじゃないかなって・・・
なんて考えちゃったりする」


「確かに…」


でもそんなことするような人だった?


「でもそういうの嫌いな人だから…。
だからとく分からないの」


「ほぉ~…」


うん。
あたしもよくわかんなくなっちゃった。


「あたしもよくわかんないけど…
いっちゃんが何か言ったとか?」


「へこへこしてなんてあたし言わないよ?」


「じゃなくてなんだろう…
相手がへこへこしちゃうようなこと」


「…たとえば?」


「優しくしてくれないと嫌っちゃうよ
とか。それに近いことばとか。」


「いや~…
たぶん、ない。
わかんないけど。
最近私が忙しくてあんまりいっぱいあえてないんだ。
それにそういう態度が嫌だから私がちょっと避けてるのもあるというか…」


「それもあるんじゃないの?」


「今自分で話しながらもそれ思った。
でもそんな風になる前からだよ?」


「うぅ~ん・・・」


ほんとにわかんない!!



そんなこんなでたくさん話して悩んでるうちにもうランチが終わってしまった。


「うちくる?」


「うん!行く!」



ということでうちにくることに。