今まで聞いたこともないような教授の切ない声ー…

ごめんね。
あたし素直になれなくて…。

「あ…会い…たい。」


『今から麻柚んち迎えに行くから用意して待っといて!』


そう言って電話は切れた。

通話時間 12分43秒…

12分も話してたんだ。
全然話したりない。

…じゃなくて、もう来るんだった!! 用意用意!!!


そうして15分後にインターホンがなった。

ピンポーン

「はーい」

ガチャッ

「きゃぁっ!?」

ドアを開けた途端に何かが抱きついてきた。

「麻柚~っ!!」

「き…教授!」

抱きつかれたまま答える。

「翔、ね?」

「し…翔…。くん」

くん…
思わず付けちゃった。

「くんは付けんな~!!
お仕置き…」

「んっ…」

顎を指で上げられ、すぐに唇が重なった。

しばらく唇は離れなかった。


「んっ…いっ…息!」

勿論息はできない訳で…。
苦しくなる。

「麻柚…。会いたかった…」

「あたしも…」

またお互いギューッと抱き締め合う。

「あたしも…とか嬉しすぎ」

「え?
んっ…ちょ…あっ…んぁっ…」

また唇が重なったと思うと、すぐに舌が入ってくる。