『お…怒ってない!ただ…その…麻柚が社長が好きになるのは嫌ってか…』

「プッ…」

『お前今笑ったな!コラ!』


教授が可愛くなって、思わず笑ってしまった。

それにヤキモチ焼かれたことがちょっと嬉しくなった。

「教授ヤキモチ妬いてくれたんだ」

『ヤキモチ!?今まで妬いたことねえから分かんねえや』

「ないの!?」


そっちに驚いてしまった。


『麻柚はないのか?』

「…さあ~っ?」


わざと意地悪な返事をしてみる。

あたし今、軽くS?

教授いじめ楽し~い


『…俺にもヤキモチ妬けよ。…ちょっとくらい…』

「えっ?」


ちょっとくらい…の声はすごく切なくて、ちょっと可哀相になってしまった。

それに、ストレートで…

ドキドキする。

『…なぁ』

「ん?」

『今から行って良い?』

「へっ?」

『麻柚んち!』

えっ?

今から!?

今はもう8時…。

「来るの!?」

『じゃあ…俺んち、来る?』


じゃあって…。

でも、教授に会いたい…。


「でももう8時だよ?」


会いたいクセに恥ずかしくって素直になれない。


『…麻柚は俺に会いたくない?』