「ふぅ~…やっと終わった~」
悠星が来るおよそ10分前。
「あ、掃除のついでにこないだ買ったテーブル出そ」
私はこの間お母さんに勝手もらったティーテーブルを部屋のど真ん中に置いた。
「これでよし!」
―ピンポーン
「きた」
ガチャガチャ
「よ」
「よ!」
「んだよ、真似すんなよ」
「真似してないよ~」
私は付き合ってまだ間もないこともあってちょっと照れくさかった。
「あら~?悠ちゃんきた?」
「おばさん、こんにちは。お邪魔します」
「は~い。どうぞ」
お母さんは悠星が大好きで、来るといつもテンションがあがる。
「でも悠ちゃんごめんね。おばさんもう出掛けなきゃなのよ~。リビングにお茶菓子出しといたから紅茶と一緒に食べてね。じゃぁ、ごゆっくり~」
「いってらっしゃい」
「戸締まりするのよ~」
「は~い」
私はお母さんが出ていったのを確認すると戸締まりをしてリビングへ向かった。