「ヨシ! じゃ、いい男になれ!」


びしっ! と指をさして言った。


威勢良く答える九条。


そんな私たちを、後ろの女の子達が不思議そうに見てる。



「………九条くんが、笑ってる。」


ぽつり。


耳に残った、呟き。


……それ、どういう意味?



「……あたしと居るときは、絶対笑わないのに、」


後ろを振り向けば、制服をきっちり着こなした黒髪ストレートの女の子(多分先輩)が、心底驚いた顔をしている。