……あれは、何だったんだろう。
水陽に貰った紙パックのいちごオレを飲みながら、ぼんやりと考える。
――今にも壊れそうな、志島君に抱き着いて。
何であんな事、言ったのかな。
志島君にはお礼言われたけど。
(……うーん、わかんない。)
志島君は謎だらけだ。
「……雛乃は、志島のカノジョ?」
――ごふ…っ いちごオレが気管に入り込む。
盛大に咳をし、間抜けな声でとんでもない質問をしやがった九条を睨みつける。
「んな訳あるかっ! 志島君に失礼だよっ!」
「確かになー。」
尤もな事を言われたのだが、その言い方にムカッとする。