そんな事を考えていると、頭にぽすっと大きな手を置かれる。


「……なんかお前、麻垣水陽には似てねーよな。」


「よく言われる。」


そう返せば、頭に乗った手が、私の髪をわしゃわしゃと撫でた。


「似てねーけど……。なんか、お前はカワイイよな。」


………はァ?


何を言い出すのか、と訝しげな表情を浮かべていると、九条が慌てたようにまた頭を掻き回す。


「ふ……っ、深い意味はねぇよ! ただ、何と無くそう感じただけで……ッ」


顔を真っ赤にしながら、私の髪を有り得ない位グシャグシャにする。


「――うわぁ!? 何してくれんのこのバカ理事長!!」