「ぅえ、わ、私っ!?」


キィン、と鳴ったハウリングと怒声に、朦朧としていた意識がはっきりする。


見れば、肩を怒らせた、女教師さま。


さっきまであの二人に釘付けになっていた視線は、私に向かっている。


「何をしているの! 次は貴女が泳ぐ番でしょ!?」


「え…、あ。スンマセン……」



25mのタイムを計る為に、スタート地点へと向かう私に、嫌な視線が絡み付く。


……あぁ、またか。


幾度となく感じていた、嫉妬と羨望の混じった視線。


主に女子から注がれるその視線は、言いようの無い心地悪さと不快感が混じり合って、