稚世に連れられ、やって来たのは屋上。 がちゃりと扉の閉まる音がした。 稚世を見れば、脱力したのか床に座り込んでいる。 「………っはぁあああ――」 深い溜め息が響いた。 私の腕を掴む掌はじっとりと汗ばんでいる。 「稚世……、」 声をかけて顔を覗き込めば、目を瞑って荒く呼吸をする親友が目に入った。 その横に座り込み、彼女の息が整うのを待つ。