廊下で談笑していた生徒達が、驚いた様子で私を見つめる。


でも、そんな事気にしている場合じゃない。

先生に見つかりにくい場所に絞って、一つ一つ確認して行く。



屋上、その横の用具室、工具室、工作室。


そして、図書室の扉に手をかけた時、目の前で扉が開いた。


「………………」


そして、沈黙。


心の準備ができていなかった分かなり気まずい。


それはきっと、目の前の彼――志島君もそうだろう。