教室には、既に稚世や水陽、そして志島君が談笑していた。 ……そういや、九条の告白のせいでそれどころじゃなかったんだけど。 ―――『いやなおもいで、ちょっとおもいだしちゃってさ。』 あの言葉は、志島君は……? 明らかに尋常じゃなかった、よね。 見た感じだと、今も普通なんだけど……。 (……あれは、思い出っていうよりは………) 何かに私を、重ねてた……?