「……………悪い、早紀(サキ)。」


九条が頭を下げた。


早紀さん、と呼ばれた黒髪さんは、苦笑いしながら手をブンブンと振る。



「いいよっ、九条君…! 元々、遊びっていう条件だったんだし!」


「早紀………。」


悲しそうに早紀さんを見る、早紀さんの友達。

どうやら、憤慨して問い質しに来たのは友達の方だったらしい。


早紀さんは可憐な笑みを浮かべて九条を許した。


早紀さん達の後ろに居たほかの女の子達も、もう九条に対しての怒りは収まりつつあるみたい。


早紀さんのお陰だろうか。