「……あの、それって…」


私が聞き返せば、黒髪さんの隣の、ちょっと弾けた感じの女の子が、返してきた。


「……あたしはこのコの友達なんだけど………。
九条君って、基本あんまり笑わないのよね。なんてゆーの? 無愛想なイメージだった。」


………無愛想、ねぇ。


確かに、私も初めて会った時は警察に連れていかれそうになったな。


普段から、あんな感じなの?



頭にハテナマークを浮かべていると、黒髪さんが微笑んだ。


「……九条君にとって、あなたは特別だから。今見てただけでも、九条君があなたに本気って事は分かるよ。ずっと、九条君が好きだったんだもん。」