そういう顔をしてたんだろうと思う。志之居君が口を開く。
「胡散臭いけどね。けど,詳しいことは明日の朝,今日と同じ時間に話を聞くよ」
「うん……」
 まぁ、気味の悪い話がここで終わるなら願ったり叶ったり。
 それに、ほとんど話すのが初めてのアタシの、こんな話に付き合ってくれること自体が、なんとなく解決したような、そんな気にさせる部分があるんだ、この人の話し方。
「うん。今日は…ゴメンね。突然変なこと話しちゃって」
「いや,まだ役に立てるかどうか分かんないしね。変に時間を取らせたのはこっちの方かもしれない。あ,じゃぁ,俺,バスに遅れるから」
「あ,うん。ありがと…」