お兄ちゃんには残酷な言葉かもしれない。



 だけど、仕方ない。




 
 私を否定したお兄ちゃんが悪いんだから。





「ねぇ、お兄ちゃん…」





 お兄ちゃんの唇に顔を近づける。




 もう拒まないらしい。



 顔をそらす気配はなかった。