「でさー、あいつ何て言ったと思う?『俺の豚まん返せー!』だぜ。」




「えーー。寝言で!?」




「どんだけ食いしん坊なんや!って感じだろ。」




「そうだね。」




あたし達は帰り道、拓也の友達の話で盛り上がっていた。




すると、拓也がふと思い出したかのように話を変えた。





「あっ、そういえば愛って俺を王子様役に推薦したじゃん?それって格好が似合いそうって理由だけ?」




「それもあるけど、拓也から『俺も王子様役やりたーい!』って心の叫びが聞こえたような気がして。」





あたしは冗談で言ってみた。